古物の取引を記録する義務

古物営業法第16、17条により、古物商と古物市場主には、古物の取引を行った場合に、その取引内容を「古物台帳」という帳簿などに記録する義務が課せられています。

古物の取引とは、

  • 古物の売買
  • 古物の交換
  • 古物の売買・交換の委託

のことを指します。

したがって、古物を売ったり、買い取ったりした場合には、必ず古物台帳等にその取引内容を記録しておかなればなりません。

記録義務に違反した場合

古物商と古物市場主が、万が一、古物取引の記録義務に違反したり、虚偽の記録をした場合には、「6ヵ月以内の懲役又は30万円以下の罰金」に処せられます。

古物台帳とは

古物台帳」とは、古物の取引内容を記録する帳簿のことです。

古物台帳の様式は、法令で記録すべきとされている内容が確認できれば、基本的に自由です。

下記、古物台帳の様式例を参考にしてください。

古物台帳の様式例(クリックすれば拡大して表示します。)

古物台帳の様式例

古物台帳に記録すべき内容

古物台帳には、以下の事項を記録しておく必要があります。

  • 取引をした年月日
  • 古物の取引をした年月日を記録します。

  • 取引の区分
  • 「受け入れ」の区分には”買受け”または”委託”と記載し、「払い出し」の区分には”売却”、”委託に基づく引渡し”または”返還”と記録します。

  • 古物の品目
  • 古物の品目を記録します。

  • 古物の数量
  • 取引した古物の数量を記録します。

  • 古物の特徴
  • 取引した古物の特徴を記載します。たとえば、車であれば「年式、車体色、車体番号、ナンバーなど」を詳細に記録します。

  • 取引相手の住所、氏名、職業および年齢
  • 取引相手の住所、氏名、職業、年齢を記録します。

  • 相手方の真偽を確認するためにとった措置の区分(及び方法)
  • 取引相手の本人確認のために提出させた書類を記録します。

古物台帳の記入例(クリックすれば拡大して表示します。)

古物台帳記入例

古物台帳等の保存期間

古物営業法第18条により、古物の取引を記録した古物台帳等は、営業所において「最後に記録した日から3年間」保存しておかなければなりません。

また、古物商又は古物市場主は、古物台帳等を棄損、紛失、滅失させてしまった場合、直ちに営業所の所在地を管轄する警察署にその旨を届け出なければなりません。

古物台帳以外の記録方法

古物の取引の記録は、古物台帳に記録する以外に、以下の方法で記録することもできます。

  • 国家公安委員会規則で定めるこれに準ずる書類
  • 電磁的方法による記録(PC上で記録すること)

国家公安委員会規則で定めるこれに準ずる書類とは、古物営業法施行規則17条の2に定められている書類で、具体的には以下のものを指します。

  • 古物営業法で記録しておくべきと定められている古物の取引内容を、取引の順に記録しておくことができる様式の書類
  • 取引伝票や、それに類する書類であって、古物営業法で記録しておくべきと定められている古物の取引内容を、取引ごとに記録しておくことができる様式のもの

なお、後者の取引伝票などで古物の取引を記録しておく場合は、古物営業法施行規則17条の3により、取引伝票などを取引の順に綴じ合わせておく必要があります。

古物の取引の記録を免除される場合

以下の場合には、古物の取引を行ったとしても、古物の取引内容を古物台帳等に記録する必要はありません。

記録義務を全て免除される場合

  • 取引をした古物の金額が1万円未満の場合
    (※以下のものについては例外)

    • バイク、原付、バイクの部品(ボルト、ナットなどのネジ類や配線類は除く。)
    • ゲームソフト
    • CDやDVDなど
    • 書籍
  • 一度自分が売った物品を同じ相手から買い受ける場合
  • (※以下の場合は例外)
    200万円以上の宝石・貴金属類を現金で取引する場合。

また、以下に該当しない古物を売却する場合は、取引内容を古物台帳等に記録する必要はありません。

売却のときのみ記録義務をされる場合(以下に該当しない古物に限る。)

  • 美術品類
  • 自動車(部品も含む。)
  • 時計・宝飾品類
  • バイク(部品も含む。)

古物営業法 第16、17条

【古物営業法 第16条】
古物商は、売買若しくは交換のため、又は売買若しくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、次に掲げる事項を、帳簿若しくは国家公安委員会規則で定めるこれに準ずる書類(以下「帳簿等」という。)に記載をし、又は電磁的方法により記録をしておかなければならない。ただし、前条第二項各号に掲げる場合及び当該記載又は記録の必要のないものとして国家公安委員会規則で定める古物を引き渡した場合は、この限りでない。
一  取引の年月日
二  古物の品目及び数量
三  古物の特徴
四  相手方(国家公安委員会規則で定める古物を引き渡した相手方を除く。)の住所、氏名、職業及び年齢
五  前条第一項の規定によりとつた措置の区分(同項第一号及び第四号に掲げる措置にあつては、その区分及び方法)

【古物営業法 第17条】
古物市場主は、その古物市場において売買され、又は交換される古物につき、取引の都度、前条第一号から第三号までに規定する事項並びに取引の当事者の住所及び氏名を帳簿等に記載をし、又は電磁的方法により記録をしておかなければならない。

古物営業法 第18条

【古物営業法 第18条】
古物商又は古物市場主は、前二条の帳簿等を最終の記載をした日から三年間営業所若しくは古物市場に備え付け、又は前二条の電磁的方法による記録を当該記録をした日から三年間営業所若しくは古物市場において直ちに書面に表示することができるようにして保存しておかなければならない。
2  古物商又は古物市場主は、前二条の帳簿等又は電磁的方法による記録をき損し、若しくは亡失し、又はこれらが滅失したときは、直ちに営業所又は古物市場の所在地の所轄警察署長に届け出なければならない。

古物営業法施行規則 第17条の2、3

【古物営業法施行規則 第17条の2、3】
2  法第十六条の国家公安委員会規則で定める帳簿に準ずる書類は、次の各号のいずれかに該当する書類とする。
一  法第十六条又は法第十七条の規定により記載すべき事項を当該営業所又は古物市場における取引の順に記載することができる様式の書類
二  取引伝票その他これに類する書類であって、法第十六条 又は法第十七条 の規定により記載すべき事項を取引ごとに記載することができる様式のもの
3  古物商又は古物市場主は、法第十六条 又は法第十七条 の規定により前項第二号に掲げる書類に記載をしたときは、当該書類を当該営業所又は古物市場における取引の順にとじ合わせておかなければならない。