定款の目的には古物商を営む旨の記載が必要

株式会社や合同会社などの法人が古物商を営む場合には、法人名で公安委員会に対して古物商許可の申請をする必要があります。

そして、この場合、古物商許可申請をする法人の定款の目的には”古物商を営むことが読み取れる内容の文言”が記載されていなければなりません。

もし、法人の定款に”古物商を営むことが読み取れる内容の文言”が記載されていない場合は、その法人が古物商許可を取得することはできません。

◇参考記事⇒古物商許可を法人が取る場合の注意点

定款の目的の確認方法

現在の法人の事業目的を確認するには、法人の定款の内容を確認します。

手元に法人の定款が無い場合には、その法人の登記事項証明書(全部事項証明)を取得して確認します。

登記事項証明書は、全国の法務局で誰でも取得することができます。

申請方法は、窓口申請・郵送申請・オンライン申請があり、手数料は480円~600円で申請方法により異なります。

目的に古物商を営む旨の文言が無い場合

法人の定款の目的に”古物商を営むことが読み取れる内容の文言”が無い場合、そのままでは古物商許可申請をすることができないので、以下のいずれかの方法で対応します。

  • 目的の変更をしてから古物商許可申請をする
  • 確認書を提出して古物商許可申請をする

目的の変更をしてから古物商許可申請をする

法人の目的を変更するには、①法人の定款を変更し②目的変更登記の申請をする必要があります。

①法人の定款を変更する

法人の目的は定款に記載されている事項なので、目的を変更する場合には法人の定款を変更しなければなりません。

法人の定款を変更するには、株式会社なら株主総会の特別決議(発行済議決権株式の総数の3分の2以上の賛成。)が必要になり、決議が成立すれば法人の定款が変更されます。

定款が変更されれば、株主総会の「議事録」を作成します。これは、次に行う”目的変更登記”を法務局に対して申請する際に必要となるためです。

②目的変更登記の申請をする

法人の定款変更が完了すれば、次は法人の本店所在地を管轄する法務局に対して”目的変更登記”の申請をします。

目的変更登記は、株主総会で目的変更(定款変更)の決議がされたときから2週間以内に行わなければなりません。申請に必要な登録免許税は30,000円です。

また、法務局に対して目的変更登記の申請をする際には、法人の定款変更があったことを証明する株主総会の「議事録」が必要になります。

目的変更登記は、申請から約2週間以内(法務局に事務処理状況による。)に完了します。

確認書を提出して古物商許可申請をする

法人の目的の変更をするには、定款を変更し、法務局に対して目的変更登記の申請を行わなければならず、完了までにある程度の時間がかかってしまいます。

また、古物商許可を取得するには、古物商許可申請から許可が下りるまでに約40日程度の日数を要します。

つまり、法人の目的変更をしてから古物商許可申請をする場合には、許可を取得するまでにかなりの時間を要することになり、一日でも早く古物営業を始めたい法人にとっては不都合です。

こういった場合には、古物商許可申請時に「確認書」という書類を提出することで、法人の目的変更をしなくても古物商許可申請をすることができます。

「確認書」とは、”現在、事業目的に古物商を営む旨の内容の文言は記載されていませんが、この後、迅速に手続きを行い、目的を追加します”という内容を確認する書面のことです。

この「確認書」を提出し、古物商許可申請をすることで、法人の目的の変更に要する時間を省くことができ、古物商許可取得までの時間を短縮することが出来ます。

ただし、注意点としては、この方法を選択したからといって、法人の目的変更登記をしなくて良いわけではないということです。いずれの方法を選択しても、法人の目的変更登記はしなければなりません。

また、「確認書」の取り扱いについては、申請先の公安委員会によって取り扱いが異なる場合がありますので、詳しくは、古物商許可申請を行う前に、申請先の警察署の窓口に確認をとるようにしてください。